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2011年4月 5日
アジア・パシフィックラリー選手権 第1戦 マレーシア
今年のAPRCはマレーシアから始まった。
今回は金曜日の夕方からのショッピングセンター横のスーパーSSから
スタートだった。
路面はかなり砂があるコースで久しぶりの実戦のせいか結構ミスが多く
トップから0.8秒差の4位だったがミスのわりにタイムが良いので上出来だ。
そして翌日の本格的なSSが始まった。
なんといきなりの30kmオーバーのロングSSだ。
とりあえず慎重に走りきりここでも4番手タイム。
チームメイトのギルからは6秒で想定内だがプロトンのクリスと
アリスターが速い!トップのクリスからは22秒も負けている。
SS2でペースを上げて走っていたところ下りのクレスト後のブレーキで草にタイヤがのってしまいその後の右直角コーナーが曲がれずにコースアウト!!
脱出に10分以上かかってしまった。
脱出後1kmほど走ると中国チームのマークが道の上で転倒していた。
その後リファットに追いついた
後ろでリファットの走りを見ていると彼の悪いところが良くわかる
2km程のところで気がついてくれて道を譲ってくれた。
しかしこの事が成績を大きく左右する事になるとは想像もしていなかった
リファットを追い抜いた後2km位走ったところ170mのストレートからクレストにさしかかった所で急に車が飛ばされ転倒寸前まで右側が浮いた!
自分でも何が起こったかわからなかったが何とか体勢を立て直したが右のタイヤがおかしいのでストップして確認すると右のオイルクーラーが壊れアームとナックルがちぎれていた。
終わった...
あっけないリタイヤだった。
その地点にもどってみると驚くことに幅50cm高さ30cm以上の岩があった。どこから出てきたのかも検討もつかないがリタイヤになったのは紛れもなく事実だった。
翌日、レグポイント狙いで再出走した。
3SS走り3位と思っていたがなんと昨日SSで追い越したリファットが
全SSベストタイムで首位だった。
こんなことは今まで1度も無かったことだ!
クスコの車が速いのか?アドバンタイヤがマッチしていたのか?
いずれにしてもリファットが3km以上のステージでベストタイムなど
計算外だった。
サービスをはさみこの日4本目のSSの後半で3速が抜けはじめた
そして次のSSですべてのギヤでギヤ抜けするので抜けないように手で押さえて走らないといけない。12km程の距離のステージだったがマレーシアの道は低速コーナーが多いので片手運転では非常に辛い。予想通り大きく遅れてしまいポイント圏外に落ちてしまった。
ミッションからも音がガラガラと大きくなっている
ここでチームから「終了」の指令がありサービスにもどってリタイヤを決めた。
今回はすべてが上手くいかないラリーだった。
これもラリーなので仕方ない
それにしても不思議だったのはリファットのベストタイム
これは夜になってリファットのナビと話をしてわかった。
ナビの話によると追い抜かれた直後に「Katsuと同じように走れ!!」と言ったらしい。
したがってすぐ前を走っている「Katsu車」を見ながらブレーキポイントも同じ、低速コーナーの走り方やライン取りを真似して走った所、
差をつけられること無く同じスピードで走れたそうだった。
これで走り方がわかり2日目に実践したら本人もびっくりのベストタイムが出たそうだ。
彼は皮肉にも前々から自分が提唱する「ドライビング理論」を実践してくれた。
それは腕が良いドライバーは沢山いるが、ただどうやって走るかわからないドライバーに少し教えるだけで一気にステップアップ出来るのだ。
彼も簡単に壁を越えてしまった。
今回はリタイヤしただけではなくまた一人強力なライバルを作ってしまったかもしれない。
今後のリファットは要注意だ。
次回はオーストラリア!昨年はクリスが速かったので間違いなく速いだろう。
全力でがんばりたいと思う。
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